2013年7月
ひまわり色の水晶 2013/7/4
先日、若いスポーツ選手がシングルマザーになっていたというニュースがあり驚かされました。
出産はともかく、競技を続けること、結婚しなかったこと、父親を明らかにしなかったことがワイドショーや世間の関心をさらに高めました。
結婚・出産・育児という古い時代の女性の生き方とは全く異なる選択です。
しかし、正しい手続きを踏んだものだけが本物ということではないと思います。
天然のシトリン(黄水晶)は、アメジスト(紫水晶)が地中でマグマなどの熱により黄色く変化したものです。
産出される量が非常に少ないので、多くはアメジストに熱処理を加えて人工的にシトリンにしてあります。
天然の石にこだわる人は、熱処理をしたシトリンをまがい物として低く見ていますが、実際には天然のシトリンと力は変わりません。
シトリンは水晶の仲間ですから邪気を祓う力があります。 それ以外にも肩や首の気の流れを良くするので肩こりの人には良いかもしれません。 また、ターコイズと組み合わせると歯の健康維持にも役立つと思います。
食いしん坊 2013/7/11
冠婚葬祭をはじめ、人が集まることと食事はセットになることが多くあります。 飲食を共にすることにより、互いの親睦を深めるというのは文化的にみえますが、本能的なものかもしれません。 肉食動物の中には集団で狩をするものがいます。 彼らにとっては食べるということと仲間を作ることは切り離せないことです。
女性は同じ様な化粧、同じ様な服装をして仲間意識を強くします。
この仲間意識のきっかけを作るには食べ物が最も効果的です。
若い女の子は分けて食べられるようなポケット菓子を良く持ち歩いていますし、大阪のおばさんも常に人にあげる飴ちゃんを持っています。
男性でもときどき一人で食事ができないという人がいます。
一人の食事は味気ないものですが、耐えられないというのはやはりどこかに問題があります。
食べることの欲求と仲間意識を持つ欲求は頭部の衛気と関係があるように思います。
女性は元もと頭部の衛気は少ないですし、一人で食事ができない男性も頭部の衛気が少なくなっています。
そして、頭部の衛気が少ない人は食欲を抑えにくい人でもあります。
厚揚げに粉末の昆布だしをまんべんなく振り掛けて、弱火でじっくり両面を焼きます。これは頭部の衛気を増やす働きがあります。
食いしん坊の方は一度食べてみてはどうでしょうか。
マルシンハンバーグ 2013/7/18
マルシンハンバーグというのは子供の頃によく食べた、ハンバーグを模したチルド食品です。 缶コーヒーをドリップのコーヒーと比べたりはしないように、 マルシンハンバーグも、これはこれでハンバーグとは別の美味しい食べ物です。
年に何回かはマルシンハンバーグを食べるのですが、先日食べたとき『そういえば去年も暑い夏のときに食べた気がする』と思ったのです。
私は食べたいものを買うのではなく、その日の体に必要な物を買って食べるということを何年も続けています。
それらの食材は皆体に良いものばかりですが、毎日のことなので何に効くかなんて考えていません。
マルシンハンバーグもそのひとつでした。
でも、毎年夏に食べているのだとすれば、それは夏の症状と関係しているに違いありません。
あらためてマルシンハンバーグの働きを考えてみると何かに対する解毒作用があるようです。 そして、その何かというのが当然夏に増えやすい物です。 探し当てるのに苦労しましたが、多分それは過酸化脂質ではないかと思われるのです。
過酸化脂質というのは紫外線を浴びることによって皮下に生じるものです。 肌の老化の一番の原因です。過酸化脂質の一部は皮脂腺から汗と一緒に排泄されるので、汗臭さの原因にもなっています。 ということで私は夏の肌の老化と汗臭さの予防の為にマルシンハンバーグを食べていたのでした。
蛇足が転じて龍になる 2013/7/25
中華料理がすばらしいと思うのは、とにかく全て加熱すること牛乳を使わないことです。
そして何よりも医食同源と言われるように健康に役立つという事です。
しかしそれも昔の話で、現代の中華料理ではサラダも出ますし、牛乳を使ったデザートも出ます。
それ以外にも幾つかの問題があって、私が食べても大丈夫と思われる中華料理店やラーメン店は本当に少ないのです。
よく見かける問題は【豚肉+八角】の組み合わせです。
具体的にいうとチャーシューや五目うま煮などがそうです。
八角(大茴香/スターアニス)は中華料理によく使われる香辛料で、これと豚肉の組み合わせで体のある臓器の働きを鈍らせてしまいます。
病気にはなりませんが決して良いことではありません。
豚肉と八角の組み合わせは全て毒になるかというとそうではなく、八角以外のスパイスも加わった五香粉+豚肉になると最高の薬膳になります。
スパイスというのは各お店で一からということではないと思うので、どの業務用の調味料を使うかによって決まってしまうのかもしれません。
酢豚にパイナップルが入っていることがありますが、これを嫌う人も多いと思います。
なんで余計なことをするんだという気持ちになります。
パイナップルは肉を柔らかくすると言われていますが、それは肉が生のときに一緒に漬け込んだときの作用であって、途中で一緒にしてもその効果は無いそうです。
やっぱり蛇足かと思いきや、実はパイナップルは【豚肉+八角】の毒を中和してくれているんです。
パイナップルは高級な見栄えにするためにたまたま加えられたと云うことですが、「恐るべし中華料理」です。
2013年8月
西瓜糖の日々 2013/8/1
『西瓜糖の日々』(原題 In Watermelon Sugar)というのはアメリカの詩人が書いた小説です。
若い頃、友人宅へ遊びに行ってタイトルに引かれて読んだものです。
西瓜糖の世界の<iDEATH>という場所で暮らす男性が主人公なのですが、
iDEATHという言葉からも多少判るように、期待に反して憂鬱で残酷な架空の世界の話です。
それでもなんとなく魅力的だったのは、西瓜糖が作り出す世界があったからだと思います。
スイカの95%程は水分ということもあると思いますが、スイカは他の果物に比べて淡い甘さです。
楕円形をしているアメリカのスイカは更に日本の物より薄いそうです。
小説の中では西瓜工場で西瓜の汁を煮詰めて西瓜糖を作り、その西瓜糖で橋や布団などあらゆる物を作ります。
この小説はヒッピー文化以前の1960年代に書かれたということですが、「ラブ&ピース」の象徴が西瓜糖だったのでしょうか。
ポストハーベスト農薬を使ったバナナは別として、農薬が野菜や果物の中に取り込まれて人間の健康の妨げになるということはほとんどありません。
ところがスイカは違います。毎年スイカが原因の体調不良というのを見かけます。
それは農薬の反応です。スイカは殆どが水分であり、育った畑の水をそのまま飲んでいるようなものなのです。
メロンやイチゴは問題がないのに、なぜスイカは農薬に甘いのでしょうか。
西瓜糖は現実の世界では毒を引き込む作用があるとでもいうのでしょうか。
スイカに掛ける塩は天然塩を使ってください。おすすめは「珠洲の竹炭塩」です。 農薬の影響を減らすことができます。
地産地消 2013/8/8
日本各地に長寿の人が多い村というのがあります。
私が見るとその殆どは食事以外が原因のようです。
ただし、沖縄はやっぱり食事が寿命を延ばしているように思われます。
私が選んだ沖縄の長寿食ベスト3は
①イラブー汁(うみへびのスープ)
②青パパイヤチャンプルー(青パパイヤ炒め)
③ラフテー(豚の角煮)です。
ではこれらを沖縄へ行って食べた方がいいのでしょうか。いいえ、そうではありません。
薬膳と違って長寿食というのは繰り返し食べて意味があるのです。
3つの料理は身近な材料で同じ効果を得ることができます。 ①はホタテ貝柱のバター醤油焼、②はさつま芋の生姜蒸しに代えることができます。 ③のラフテーは加熱した豚肉を酒が入った汁で煮ることがポイントなので、豚肉の肉じゃがや豚ミンチの和風煮込みハンバーグでもいいのです。
沖縄の食材も良いものもあれば悪いものもあって、本土と特別変わりありません。 問題は食材の組み合わせと調理の仕方です。 古代中国の名医、張仲景が身近な棗で漢方や薬膳を作りましたが、それぞれの土地で手に入りやすい食材を使った長寿食を日頃食べることが大切なんです。
ゴーヤはおすすめする食材ではないのですが、今では多くの人にとって身近な食材になりました。 ゴーヤの苦味が好きという人もいます。食事は健康や長寿のためだけではなく、生活の中の重要な楽しみでもあるので好きなものを食べたいものです。 ゴーヤーチャンプルーのときは人参を必ず加えてください。大抵の人はこれでゴーヤによる胃痛は起こりません。 ただし、青パパイヤチャンプルーに人参を加えると長寿食としての効能はなくなります。
心臓の若返り 2013/8/15
骨格筋は酷使すると筋肉痛を起こして疲労を訴えますが、 心筋は24時間働いても疲労を訴えません。 でも疲れが溜まらないというわけではありません。 寝不足が続くと心臓の疲労が回復できずに疲れが溜まっていくのです。 それが何ヶ月何年も続くと突然死の原因になります。
夏は暑さによって血管が拡張すると心臓は沢山働かないといけません。
脱水になると心臓への負担は更に高くなります。
それなのに夜は寝苦しいので疲れた心臓は十分な回復ができません。
過労もないし心臓もつらくないと思っていても、そういう訳で夏では大抵の人は心臓に疲れが溜まっているのです。
こういう心臓の疲労回復に良い薬膳があります。 竹輪にマヨネーズを掛けてトースターで焼いただけのものです。 コーンとチーズなら加えても大丈夫です。夏の間は1週間に1度は食べてもいいと思います。
いしる 2013/8/22
能登の健康食材のうち、私が考えるベストスリーは、①大納言あずき、②珠洲塩、③いしる、です。 いしるが何に良いかと言うと、脳、特に精神活動を担っている部位の健康維持に良いのです。 ですから、お年寄りや子供の食事に是非使ってほしい食材です。
いしるを使った料理では「いしる鍋」が有名ですが、私はいしるで漬けた茄子のお漬物が一番好きです。
煮物にも良く使うのですが、醤油と違って煮込むと風味が損なわれますし、効能が弱まるので火を止めてから入れます。
それと塩分が多いので加えるのは極少量です。
漬物もそうですが、おひたしや酢物など火を通さない調理法の方がいしるの良さが出ると思います。
でもあくまでも少なめにしないと塩っ辛くなってしまいます。
同じ魚醤には東北の「しょっつる」やタイの「ナンプラー」など各地でありますが、いしるのような効能を持ったものはありません。 何故かいしるだけが脳に効くのです。
ナチュラルチーズ 2013/8/29
先日、知り合いが腰痛で来院しました。私の見立てではチーズ酵母菌の毒による血行不良が原因だったので、 しばらくナチュラルチーズを食べないようにと話しました。 すると「全てのチーズじゃなくてどれかの種類がダメなんですよね?」と返されました。 そうなんです。チーズ酵母菌に弱い体質といってもすべてのチーズで症状が出るわけではないので、特定のナチュラルチーズが問題のはずなんです。 そこでどのチーズが良くないのか調べることにしました。
その彼女に合わないチーズを調べていくと驚きの事実に出会いました。
良くないと思われるチーズは2種類、フランスのミモレットチーズとオランダのエダムチーズでした。
この2つのチーズの共通点はなんとダニによって熟成が行われるということだったんです。
もちろん人間には害の無い種類のダニだということですが、実に気持ちの悪い話です。
この段階で酵母菌の毒ではなくダニに関係したアレルギーだったのかもと思ったりしましたが、
そのようなアレルギーではなく、やっぱり酵母菌の毒が関係した症状です。
ダニのフンや死骸がチーズに独特の香りと風味を持たせるそうなのですが、この熟成過程で酵母菌の毒にも変化を起こさせているのかもしれません。
ダニで作るチーズはもう1つあります。ドイツのアルテンブルガーチーズです。
このチーズはヤギの乳で作られており、他の2つと違って問題が無いと感じたのはその原材料の違いからだと思われます。
発酵食品は栄養価が高く健康に役立つ物もあります。
しかし、酵母菌はあくまでも単細胞性の真菌の仲間です。
酵母菌のすべてがあらゆる面で安全かというとそうとは言えません。
酵母菌は現在350種ほど確認されているということです。
今回のケースでは滅多に食べないチーズでしたが、人によってはもっと身近なナチュラルチーズの酵母菌に弱いという人もいると思います。
ナチュラルチーズをもらったけど、自分に合うかどうかわからないという時は、とりあえず味付け海苔を一緒に食べてください。
2013年9月
マーガリン 2013/9/5
数年前に<トランス脂肪酸の量を減らします>というドーナツ会社のCMがありました。 これでマーガリンが体に悪いということも知れわたるかと思ったのですが、 いまだにスーパーではマーガリンが山積みになって売られています。
植物油を水素添加して固形にする際、トランス脂肪酸という天然にはほとんど存在しないものができます。
よってマーガリンや揚げ油・焼菓子に使われるショートニングにはトランス脂肪酸が多く含まれます。
トランス脂肪酸は心臓病を引き起こすといわれています。
これだけでもかなり悪者なのですが、マーガリンの場合、加熱すると別の意味でさらに毒性が強くなります。
炒めるということではなくトーストしたパンに塗るという程度の加熱でも同じなので、患者さんにはマーガリンは使わないように話します。
しかし、体に良いマーガリンもあります。
市販のパンに挟まれているマーガリンのクリームです。
マーガリンの仲間でも粉末油脂は体に良いので、そういうものが使われているのかもしれません。
ミトコンドリアが関係するものにはどうしてもマーガリンを使わないといけません。
今回、厚揚げのマーガリン炒めに使ったのは「日光金谷ホテルマーガリン」です。
私が見てきた中で調理に使ってよいマーガリンはこれだけでした。
ムーブメント 2013/9/12
先日、2020年オリンピック開催地が東京に決定しました。
その決定の瞬間、IOCの総会が開かれていた日本の遥か彼方のアルゼンチン・ブエノスアイレスと日本の各地の会場で一斉に声を上げ拍手をしたり抱き合ったりして喜んでいる様子はとても感動的でした。
関係者はその勝因を尋ねられて「ムーブメント」だと答えていました。
たしかに前回のチャレンジと違い招致運動が盛り上がってきていました。
しかしその最中、汚染水漏れの問題が明るみとなり、私はてっきりスペインのマドリードに決まるのではと思っていたので大逆転の結果でした。
一度くるった歯車を元に戻したのは、汚染水問題は国の中心体である政府が責任を持つことを明言したことでしょう。
一方マドリードは最初に外れてしまいました。8割近く施設が完成していたという事で関係者は大変がっかりしたことでしょう。
ところで、スペインの有名な料理に「パエリア」があります。この料理少しアレンジすると立派な薬膳になります。 組み合わせる食材は<サフラン水、タコ、オリーブの実>です。 これだけで調理しても効能は得られるのですが、せっかくですのでパエリアにしてみました。
この薬膳は足関節近くの特殊な氣を活性化させます。 その氣が遠く離れた脳の視交叉上核を刺激して体内時計を元に戻す効果が期待できます。 なので昼夜逆転症状がある認知症の方に良いかと思います。
デジタル時計の動作機構(ムーブメント)にはクオーツが使われていますが、 生体の体内時計の場合には時計遺伝子がそのリズムを刻むと言われています。 その発振を増幅・伝播する過程で中心体が何らかの重要な役割をしているかもしれません。
シーフード・パエリア by シュルツィ鶏軟骨 2013/9/19
鶏軟骨のから揚げや軟骨入りの鶏つくねなどを食べて体調を崩す人がいます。
飼育環境に関係するなんらかの毒がニワトリの場合は軟骨に溜まりやすいのでしょう。
この毒を中和してくれるスパイスがメースです。
メースというのはナツメグと同じ木の種から採れます。
メースが網目状の仮種皮で、ナツメグは褐色の仁の部分です。
専門店以外でメースを販売しているところはないと思いますが、「ガラムマサラ」にはメースが含まれていることが多いようです。
カレーには欠かせない香辛料です。
鶏軟骨を食べていないのに同じ様な反応がある患者さんがいらっしゃいました。 「鶏料理といえばレトルトのチキンカレーしか思い当たらない」と言われるのです。 その商品は私でも知っている東京の有名なカレー店の物でした。 カレーに軟骨がどのように加えてあるのかは分かりませんが、少なくとも使った香辛料にメースは含まれていなかったのでしょう。
鶏料理に限らず、肉料理にはときどきガラムマサラを使うことをおすすめします。
出る杭を打つ 2013/9/26
グレープシードオイルは、がんの抑制やアンチエイジングに効果があると考えられています。 科学的な理由としてはポリフェノールやビタミンEを豊富に含んでいることで強力な抗酸化作用が得られるということです。 しかし私が体に良いと言う理由は、グレープシードオイルが細胞膜の機能を正常にするという理由からです。
「がん」は細胞が無秩序に増え続ける病気です。
一方健康な細胞には無秩序に増えることをさせない仕組みが備わっています。
そのひとつが『接触阻止』という機能です。
細胞が隣りの細胞と接触していると、互いにこれ以上増える必要がないねとメッセージを出し合って、増殖を阻止します。
しかし、病気や怪我で細胞が失われると「接触阻止」の指令が解除されるため増殖が始まります。
そしてまた細胞が接触すると、それ以上増えません。
細胞膜に異常が起こった場合、接触阻止のサインが出せなくなり必要以上に細胞が増殖してしまうことが考えられます。
人間の場合、個性を伸ばすことは悪いことではありませんが、細胞に限っては飛び出さずみんな同じ横並びがいいのです。
細胞膜を健康にする食材の組み合わせは<グレープシードオイル、卵、パン>です。
サンドウィッチにしても良いのですが、今回はフレンチトーストにしてみました。
グレープシードオイルは妊娠中は使うことはできませんが、それ以外の人では特に問題はないと考えています。
2013年10月
精が付く 2013/10/3
食べ物で「精が付く」と言う表現を使うときは単に高カロリーであるとかビタミンが多いということを指して言っている訳でないと思います。 内臓を元気にしたり筋肉に力がみなぎるような食べ物というイメージでしょうか。
人間のからだに他人や動植物の細胞が入ってくると拒絶反応を起こします。
臓器移植ではそのために拒絶反応を起こさせない薬を飲み続けないといけません。
しかし、食事だけは違います。他の生き物の細胞が消化管内に入ってきても拒絶せず寛容に受け入れます。
人間は動植物の命を食べなければ生きてはいけません。
消化管内で肉や野菜を消化して、自分の体の材料となる栄養素に変えます。
肉体と同じ様に他人や動植物の「気」が体に入ると「邪気」になるので拒絶反応を起こします。
肉や野菜が栄養素に分解される過程で、「気」は「精(水穀の精微)」に変換されるようです。
精は栄養素と同じ様に体内に、取り込んでも拒絶反応を起こさない段階です。
古代の人間なら食事として入ってきた気を精に変えることは十分にできたのですが、
現代人の多くは農薬や化学物質によって内臓の機能がかなり低下しているので、食材の気が邪気となって健康の妨げになっているのをよく見かけます。
植物では茎や葉よりも、次の命を生み出す実や塊茎塊根に気がぎゅっと詰まったかたちになっています。 動物では肉より乳に気が詰まっています。 それらは加熱調理すると気が失われて精が残ります。生命エネルギーとしては量は減ることになりますが、その分現代人でも安心して食べることができます。 しかし、加熱しても食材の気が失われにくいものがあります。 それは玄米、牛乳、果物の多く、そして里芋です。
里芋の煮物の殆どは植物の気が残ったままです。
それを処理する能力が弱い人が食べると気は膝の軟骨に付きます。
その結果軟骨が弱くなり磨り減りやすくなります。
里芋の気を処理するポイントは直接だしや調味料の入った汁に入れて煮ることです。
里芋の皮を簡単にむく方法として電子レンジにかける方法と冷凍する方法がありますが、
下ゆでや電子レンジではダメです。
冷凍後にむく方法や冷凍して販売されているものは大丈夫なのですが精は生から調理した場合の半分に減ってしまいます。
旬の里芋のエネルギーを最大限生かすには、面倒ですが包丁でむいて塩もみをすることです。
ヒッグス粒子 2013/10/10
今年のノーベル物理学賞は「ヒッグス粒子」の存在を提唱したピーター・ヒッグス博士ら2人に決まりました。
ヒッグス粒子というのは物質の最小単位である素粒子の仲間で、物質の素となっているクォークに質量を与えています。
質量があるからこそ人間を含め全てのものは存在できるので「神の粒子」とも呼ばれています。
物理学が非常に苦手な私ですが素粒子の話には興味があります。
それは気と物質世界との接点が素粒子と思われるからです。
現在私が行なっている治療の基礎は電磁気力の異常を捕らえるものです。
体の異常を起こしている部位には気滞(気の滞り)ができます。
そこから発生した経絡の先のツボ(反応点)に施術をすることによって気滞を解消させ症状を改善させます。
この場合磁石を用いて気滞の部位や反応点を見つけるのですが、気を直接感じ取っているというよりも、体の電磁気力の異常を捕らえているのだと思います。
反応点のうち-点には灸頭鍼を、+点にはお灸をします。(銅とアルミの鍉鍼を使う方法もあります)
灸頭鍼では鍼の上が+下が-の極になります。 ツボを正しく見つけ出し、N極(+)S極(-)を間違えなければピップエレキバンでも効果が出せます。 逆に言えば、普通の人が適当に貼り付けると症状を悪くさせることもあるということです。
現在は磁石を用いて気滞を見つける方法を取っていません。
健康障害の半分以上は電磁気的反応が患部に現われないからです。
その場合は自分の気をセンサーに使うしかありません。
感染症であれば炎症は電磁気的な反応はあるのですが、潜伏している場合や微生物の種類を区別する場合はその微生物の気を読み取るしかありません。
また、老化による組織の非可逆的変化では気滞はできないので、気の老化を読み取ることになります。
電磁気力を利用した治療でも自分の気をセンサーとした場合でも治療は「体内の気を動かし活性化させる」「体外から正気を入れ邪気を捨てる」というような作業になります。
この場合、気は「精」「気」「魄」の3段階に分けられます。どこまで扱えるかはその鍼灸師の力によると思います。
物質の最小単位であるクォーク(陽子や中性子を構成するもの)やレプトン(電子など)はそれぞれ3世代に分かれるそうです。
この3世代の違いは質量です。これらに質量を与えているのがヒッグス粒子です。
気がからだに働きかけをするとき、その接点である素粒子の質量に応じた力が必要なのかもしれません。
セラミド 2013/10/17
肌の若さは何と言っても真皮の健康が一番重要と思いますが、表皮の健康も絶対必要です。
表皮の角質細胞の隙間をタイルの目地のように埋めて接着させているのがセラミドです。
洗面台やお風呂のタイルがしっかりしていると水や汚れが浸み込むことがなく長くきれいな状態を維持できます。
しかし、タイルが剥がれたりヒビが入ると水や汚れが浸み込み、タイルの奥の方まで傷んでしまいます。
同じ様に人の肌もセラミドがしっかりしていると真菌などの雑菌の進入を防いでくれますが、
セラミドの生成が老化や病気で減少してしまうと肌はガサガサの状態になり、
雑菌に感染しやすく、水分も保てなくなります。
セラミドの合成力を高める薬膳は厚揚げ入りのエビチリです。
細胞の中の小胞体という部分でセラミドを合成しているのですが、たぶんこの小胞体の老化を改善してくれているのではないかと考えています。
顔の皺も気になりますが、最近は足の指がカサカサのシワシワになったのもがっくりします。
やはりセラミドが足りてないのでしょう。
セラミドはアポトーシス(細胞の自殺)とも関係が深いとされるので、肌だけではなく全身の若返りに期待ができるかもしれません。
アトピーの発症には様々な要因が関わって来るのですが、セラミドの合成能の低下はやはり重要な要因です。 食材にアレルギーがなければ是非アトピーの方にも食べてもらいたい薬膳です。
似て非なるもの 2013/10/24
先日、ホテルで開かれたある会に出席をしてきました。 前菜にサーモンが出てきたのでドキッとしましたが、キングサーモン(マスノスケ)だったので安心して食べてきました。 これがもしトラウトサーモンだったら絶対食べませんでした。
最近、食料品店ではサーモンといえばトラウトサーモンばかりになりました。
回転寿司でも当然トラウトサーモンです。
富山名物鱒寿司はサクラマスで作られる押し寿司で、駅弁にもなっています。
これも残念なことに一部のお店ではトラウトサーモンを使っているところもあるようです。
トラウトサーモンというのは海で養殖されたニジマスで、多くはチリからの輸入品です。
養殖がダメというのではありません。ニジマスそのものが要注意食材なのです。
トラウトサーモンを食べると首肩の筋肉の気虚を起こします。
痛みというよりも違和感あるいは動きにくいという感じでしょうか。
トラウトサーモンは絶対食べちゃいけないかというと、そうは言い切れないところがあり、ややこしいのです。
これはある種の邪気を祓う効果があるので、年に一切れぐらいは食べておいた方がいいのです。
でも、外食ではどちらかわかりません。
そういう場合は後でヤクルトを飲むと気虚になるのをある程度防いでくれます。
同じ理由の要注意食材は大和芋(イチョウイモ、ツクネイモ)です。 中国原産の長芋の仲間で、山芋(自然薯)とは異なる種だそうです。 トラウトサーモン同様、加工調理してあると区別が付きにくい「似て非なるもの」です。
お灸のちから 2013/10/31
てい鍼(刺さない鍼)だけで全ての治療を行うことは可能なのですが、
お灸を使うとより速く治療ができるので、その分治りがよくなります。
お灸の効能を挙げると次の4つにまとめられると思います。(教科書や一般的に言われていることとは異なります)
① 香りによるリラクゼーション効果
② 熱刺激により免疫細胞の走行性が高まる
③ 電磁気的反応により気の出入りを助ける
④ ヤニに含まれる精油成分により経脈を刺激する
精油成分がどのようにして経脈を刺激するかというと、そこに含まれるアデニンの持つ波動ではないかと推測しています。
最近は特定のハンドクリームやボディクリームをツボに塗ったりしていますが、
これらも波動による効果があるのではないかと考えます。
お灸とは違う波動のようで、とても治療に役立ってます。
ドイツの波動療法というのがありますが、東洋医学ではずっと以前から波動を利用していたのではないでしょうか。 しかも機械で作り出す波動(振動?)では、1壮のお灸にもかなわないと思います。
2013年11月
たましいの出逢い 2013/11/7
健康に生きていくには腎で作られる「先天の気」と脾が作る「後天の気」が重要ですが 、肺が作り出す『宗気』は人生と言う意味で鍵となる重要なものです。
宗気というのは吸気中の清気(プラーナ?)と飲食から作られた水穀の精が肺で出逢って生じるものです。 この宗気の役割は一般的には心肺の機能と関係が深いと言われています。 しかし、外国人のほとんどは宗気が在るのに対し、日本人のほとんどに宗気の存在が感じられません。 日本はマラソンも強い国ですし、外国人と比べて心肺機能が著しく劣っているとは思えません。 宗気の本当の役割は別にあるに違いありません。
『肺』という臓器にはもうひとつ特別な気があります。魄です。
たましいには死後に天に帰る魂(こん)と地に帰る魄(はく)があります。
別の言い方をすると魂は精神寄りのたましいで、魄は肉体寄りのたましいです。
さらに言えば、前世と関係するのは魂で、先祖と関係するのは魄です。
魂は1つですが魄は複数あります。 たましいという事を信じないという方もいるでしょうが、 今回は単純に才能と考えてもいいかと思います。 つまり、天から受けた才能が1つと先祖から受け継いだ才能が複数です。 魂と魄は別々の所からやって来た、今回限りの出逢いです。この魂と魄がうまく協力しないとたましいの花は咲きません。
外国の人は、魂と結びついている魄の数は2~3個が多いように思います。
一方日本人の多くは0~2個です。
いくつもの才能を発揮しているある日本の女優さんの魄は4つでした。日本人としては非常にまれです。宗気もしっかり有ります。
魄の違いはやっぱり宗気の有無と関係しているように思います。
宗気が魂と魄の結びつきを良くしているのかもしれません。
そして、宗気が作られない原因は日本の塩(イオン交換膜製塩法)だと考えています。
塩は天然塩に替え、味噌も信州味噌に替える方が良いと思います。
信州味噌は宗気を作りやすくしてくれます。
サニーサイドアップ 2013/11/14
私の場合、胃には二種類の気の存在が感じられます。
1つは胃体部で作られ、飲食物を消化し精微を作ることに係わる気です。
2つ目は幽門前庭部で作られ、ミトコンドリアの健康に関係すると思われる気です。
この2つ目の気が、脈診で重視される「胃の気」であろうと思われます。
前庭部で作られた後、脊髄に入りそこから全身に配られていきます。
ミトコンドリアというのは細胞小器官のひとつですが、細胞の核内の遺伝子とは異なる独自の遺伝子を持っています。 40億年前の生命誕生当時、人類の先祖である真核生物にミトコンドリアの先祖の細菌が感染しました。 その後、真核生物はミトコンドリアにエネルギーを作ってもらい、 ミトコンドリアは遺伝子が活性酸素によって傷つかないよう真核生物の核の中に預かってもらうという共生関係ができました。
過去はどうであれ、人間にとってミトコンドリアは無くてはならない存在です。 ミトコンドリアがいなくなると人間は死んでしまいます。ミトコンドリアの老化は人間の老化になります。 そして、ミトコンドリアに障害が起これば、それに応じた様々な病気が引き起こされます。
そういうことでミトコンドリアに関係すると思われる前庭部の「胃の気」は寿命を左右する気であると言えます。 この気を減らしてしまう食材があります。レタスです。 特に<サニーレタス>は加熱してもしなくても最悪です。
ハネムーンサラダというのはレタスだけのサラダを指します。 “lettuce only”が“let us only”に聞こえるからです。 名前は甘いが体には厳しい。
逆にミトコンドリアを元気にしてくれる食材がサニーサイドアップ(半熟の目玉焼き)です。
シーザーサラダはロメインレタスのサラダですが、コドルドエッグ(半熟の湯煎卵)が使われているのでかろうじてOKというところでしょうか。
唐辛子属 2013/11/21
唐辛子属の実は最初は緑色ですが、熟すると皆赤くなります。
赤色は食欲を増進させる色でもあり、唐辛子属の野菜は良く料理に使われています。
最近よくラーメンの上にのっている赤い糸のようなものも細く切った唐辛子です。
パプリカは赤、黄、緑とまるで信号のようにカラフルで、色々な料理に登場します。
でも、やっぱり赤は危険のサインです。
赤パプリカは魂(こん)を傷つける非常に良くない食材です。 赤ピーマンやオレンジ色のパプリカは赤パプリカほどではありませんが、やはり魂を傷つけます。 ところが赤パプリカを乾燥させ香辛料にしてしまうと体に良いものに変わってしまうのです。 乾燥した唐辛子も同じです。
中国では唐辛子を料理以外に魔よけとしても使っています。
中国ではレンガで作った家が多いのですが、レンガや陶器は悪い波動を出して魂を傷つける場合があります。
そのため悪い波動を中和してくれる唐辛子を軒先や台所に吊るしていたのではないかと思います。
赤い色やとんがった形に効果があるわけではないので、お土産のストラップなどでは魔よけになりません。
日本の一般的な家であれば食器棚に数個の唐辛子を入れておくのも効果があると思います。
赤パプリカを食べ続けると魂の気が減少することで前頭葉の能力が落ちてしまうのですが、
逆に魂の気を高める薬膳を香辛料のパプリカを使って作ることができます。
鶏肉、ホワイトソース、パプリカだけのグラタンです。
香辛料のパプリカは気の流れを良くするので、持っておくべきスパイスのひとつです。
焼肉しゃぶしゃぶ 2013/11/28
吐き気というのは色々な原因で起きます。 車酔いや食べすぎ、脳腫瘍に抗がん剤と実に様々です。
妊娠初期に起こるつわりは大量に分泌される黄体ホルモンや絨毛性ゴナドトロピンが
脳のCTZというところを介して嘔吐中枢を刺激すると言われています。
つわりの重い人というのはホルモンの変化に弱い人だろうと考えられますが、
それ以外にも問題があります。
通常の妊婦さんは脳幹のCTZの辺りに気が実していて過敏な感じはありますが、気滞(気の滞り)はありません。
黄体ホルモンが過剰に分泌されていても生理現象のため気滞はできません。
でも、つわりが重い人はCTZ辺りに気滞ができています。
微生物の毒の反応です。多くは十二指腸にヨーグルトやチーズの酵母菌の反応があるのでこれが原因だと思われます。
つわり程の問題ではありませんが、歳がいくと油っこいものが食べられなくなり、若い時と比べて食事の楽しみが半減した様に思います。 揚げ物をしているとその匂いで油酔いをしてしまいますし、自分で揚げなくても一切れのとんかつで十分な感じになります。 この場合もCTZには気滞はありません。
不快な匂いというのは大脳皮質を介して嘔吐中枢を刺激します。
匂いを嗅ぎ分けるというのは食べて良いものとダメなものを区別する役割があり、
腐った匂いは悪くなった物を食べさせないために不快に感じるようになっているのだと思います。
若いときは問題が無かったのに、老いて揚げ物の匂いが不快になったのは、
大脳皮質自身が老化を感じて、これ以上、体に悪い油は食べないようにということなのでしょう。
脳はほとんどが脂質ですから質の悪い油には敏感なのかもしれません。
植物油は高温になると遊離脂肪酸が大量にできてしまい、
てんぷらやフライでは衣にそれがたっぷり浸み込んでいます。
ノンフライヤーや電子レンジで揚げ物風にするしかないと思います。
焼肉も肉の脂が高温になることできっと悪いものができてしまうのでしょう。
今回は網で焼いた後、しゃぶしゃぶの様に軽く湯通ししました。
焼いた牛肉と山芋の組み合わせは十二指腸を元気にしてくれます。
2013年12月
薔薇色の薔薇 2013/12/5
色々な職業の中で、優れた能力の持ち主に「○○の天才」などと言ったりしますが、
私の中では天才の基準があります。ずば抜けた才能と関係する特別な氣がある人です。
天才とはどんな人かと言われると、アインシュタインのような学者やエジソンのような発明家を思い描くでしょうか。
ノーベル賞を取るような人たちの多くは、肺に天才の氣が感じられます。
また、天才と聞いて芸術家をイメージする人も多いと思います。 サヴァン症候群の人たちの中には環境に恵まれると人並み外れた記憶力や芸術的才能を発揮します。 裸の大将こと山下清さんもその一人だと考えられます。 この様な人々は脳の部分に特別な氣が感じられますが、肺にある天才の氣とはちょっと違うみたいです。
通常、天才の氣を得るというのは、やはり相当の努力や訓練を積んだ人です。 例えば、柔道の谷亮子さんや漫画家のやなせたかしさんには天才の氣がありました。 それぞれが得た才能でのセンスと長い間の努力があって天才の花を咲かせているのです。
才能の花がブーゲンビリアだとすれば、天才の花は薔薇です。 私には薔薇の氣は、肺の天才の氣と同じ様な氣が感じられます。
<薔薇色の日々>とか<薔薇色の人生>などという時の薔薇色は、ピンク系の色をイメージします。
実際には薔薇には色々な色があります。
ただ、青い薔薇はありませんでした。それは薔薇には青色を作るデルフィニジン系アントシアニンを作ることができなかったからです。
それが近年遺伝子操作によって青いバラを作ることに成功しました。
でもこの青い薔薇は他の薔薇の氣とは違ったものとなってしまいました。まさに「何とかと天才は紙一重」。
青い薔薇の以前の花言葉は「不可能・有り得ない」でしたが、実現可能なものとなってからは「奇跡」「神の祝福」になったそうです。
私に花言葉を決める権利があれば「神への冒涜」としたいところです。
先日テレビの歌番組を見ていて、「この人、ピンクの薔薇がある」と感じたんです。 谷さんややなせさんは赤い薔薇の氣と同じです。 ピンクの薔薇のある人は、実は天才中の天才なんです。
鰹だし 2013/12/12
焼き魚や焼肉の焦げた部分には発癌性物質があると言われています。 でも、かなり黒焦げになった場合が問題であって普段は気にせずに食べています。 魚にはこの焦げの成分とは別に発癌性がありそうなのです。
セロトニンは脳の働き、特に情動の安定に不可欠な神経伝達物質です。 このセロトニンの材料となるトリプトファンは必須アミノ酸で体外から取り込むしかありません。 しかし、トリプトファンは加熱されると<トリプトファン加熱分解物>というものができます。 これは体内に吸収されると肝臓で遺伝子と結合して突然変異を引き起こし、肝臓ガンの原因になっていると考えられています。 魚の干物などが特に危ないという事でしたが、鰹だしや鰻の焦げの部分などにも同じ様な反応を感じています。
煮出した鰹だしはトリプトファン加熱分解物ができている可能性がありますが、
実は、みりんやお酒を加えると悪い反応は消えます。
自分で煮出して作る場合は、お湯を沸かすときに最初からお酒を加えておけば問題ありません。
それでも時には水で鰹だしを取ります。
このだしで味噌汁を作ると経脈の若返りになるのです。
煮るときは忘れずにお酒を加えるます。
トリプトファンを積極的に摂りたい場合は、厚揚げや鶏肉の煮物がおすすめです。
塩害 2013/12/19
生ハムや生ベーコンを焼くとびっくりするくらい塩辛くなります。
これは塩せき(塩漬け)の時に普通のハムよりも何倍も多い塩分を使用しているからです。
ハムの塩せきでは塩のほかに亜硝酸ナトリウムなどの発色剤も添加されます。
これはボツリヌス菌や大腸菌O-157などを抑制する効果もあるという事で、非加熱の生ハムや生ベーコンには必ず添加されています。
ベーコンは体に悪いので食べないようにと話していますが、実は食べても大丈夫な物があります。 それが<無塩せきベーコン>と<生ベーコン(パンチェッタ)>です。 無塩せきベーコンとは亜硝酸ナトリウムを使用していないベーコンで生ベーコンとは塩漬け乾燥の豚ばら肉です。
普通のベーコンがダメで、亜硝酸ナトリウムを使っていない無塩せきベーコンと燻製していない生ベーコンが問題が無いという事は、
<豚肉+亜硝酸ナトリウム+燻製>が良くないという事です。
燻製にすると大抵の物は良い方向に変化します。
牛タンやトラウトサーモンは体に良くない部類の食材ですが、燻製にすると問題が無い物に変わるのですから調理法としては優れています。
その中でベーコンだけが例外なんです。
ベーコンは経脈を異常にしてしまうのですが、同じ反応はわかめを食べた人にもあります。 乾燥わかめは大丈夫ですが、塩蔵わかめは良くありません。 塩蔵わかめの状態では悪い成分の反応はありませんが、体内に入ってからベーコンと同じ悪い反応になります。 体内の何らかの成分と反応しているのだと思います。 塩蔵わかめにも亜硝酸ナトリウムとは別の何か良くないものができているのでしょう。
経絡がおかしくなると内臓はとにかく虚弱になります。
塩蔵わかめやベーコンの毒を排出する薬膳は卵焼き田楽です。
お酒だけを加えて卵焼きを作り、それに味噌を塗ってオーブントースターで焼きます。
念力 2013/12/26
念というのは「念願」「理念」「残念」「執念」など、良いことにも悪いことにも色々使われています。 この念というのはいつまでも残る強い思いなので、 良い念は問題が無いのですが悪い念の場合には色々と厄介なことになります。
恨み辛みといった邪念は持った方も向けられた方も健康を害してしまいます。
まず、怒りなどの強い精神的ストレスがあるとカテコールアミン(アドレナリンなど)や副腎皮質ホルモンの分泌が増えます。 これらは脂肪分解酵素を刺激し血中に遊離脂肪酸を大量に放出させます。 すると肝臓で悪玉コレステロール(LDL)を沢山作るようになります。 その上、ストレスは活性酸素を増やすので、悪玉コレステロールは『酸化悪玉コレステロール』になります。 これが動脈硬化の原因になります。
一時的な怒りで済めばまだ良いのですが、それが長引いて恨みの念になると
相手の体の中に入って留まってしまいます。
念を受けた方は魂(こん)が弱るので病気になりやすく、また病気になると治りにくくなってしまいます。
そんな他人の邪念を切る薬膳は、鰹だしで煮た大根と竹輪にチーズを乗せて焼いたものです。